人工芝の庭で安全にバーベキューする方法をプロが解説
せっかく庭に芝生を敷くのならば、家族や友達とバーベキュー(BBQ)を楽しみたいという方もいるでしょう。
しかし、人工芝の庭ではバーベキューは難しいという話もあります。
実際に人工芝の庭でバーベキューをすることは可能なのか?
本記事では、安全にバーベキューを楽しむための方法をプロの外構業者が解説します。
人工芝でバーベキューはオススメできない
結論からお話しすると、人工芝の庭でのバーベキューはオススメできません。
その理由としては、下記の3つが挙げられます。
オススメしない理由 – ❶ 人工芝は熱に弱い
人工芝の素材は主にポリエチレンまたは、ポリプロピレンをはじめとするプラスチック素材です。
いずれも熱に弱い性質があるため、人工芝の上でバーベキューを楽しむと、溶けてしまう可能性があります。
おおよそではありますが、ポリプロピレンの人工芝ならば、耐熱温度は90~100℃ほどです。
バーベキューで火の粉が飛べば、溶けてしまう可能性も大いにあります。
オススメしない理由 – ❷ 人工芝が汚れる
バーベキューをすると火の粉や炭、油はねなどによって、人工芝が汚れてしまう可能性があります。
そのままの状態で放置すると芝が変色したり、硬くなってしまったりします。
ある程度は雨で流れても、油汚れは非常に落ちにくいため、中性洗剤で丁寧に洗い流す必要があります。
オススメしない理由 – ❸ 痛んだ場合は補修が必要
天然芝は生え変わりがあるものの、人工芝は当然そのままです。
自分でも洗い流せない汚れや劣化が生じたときには、補修が必要です。
火の粉や油汚れが飛んだ範囲によっては、数万円の補修費用が発生するかもしれません。
専門家が教えるバーベキューを庭で安全に楽しむ方法
人工芝でバーベキューは難しいとお話しましたが、諦める必要はありません。
人工芝の弱点をフォローする安全対策をすることで、庭でバーベキューを楽しむこともできます。
どの安全対策も簡単にできるので、ぜひ参考にしてください。
人工芝に負担をかけないコンロを選ぶ
最も大切なのが、人工芝に負担をかけないコンロを使うことです。
人工芝とBBQコンロの距離が近いほど、熱によって溶けや汚れのリスクが高まります。
コンロは足の長いタイプを選んでください。
また、炭火を使うBBQはどうしても火の粉が周りに飛んでしまうでしょう。
庭バーベキュー用に電気やガスを用いたグリルを選ぶのもおすすめです。
テーブルや防火シートを活用して人工芝が焼けるのを防ぐ
人工芝に合ったBBQコンロを選んだとしても、そのまま芝生の上に置くのはおすすめできません。
油汚れを防いだり、熱が伝わったりするのを防ぐために、テーブルや防火シートを活用してみましょう。
足の低いコンロや七輪を使うのならば、テーブルの上に置けば人工芝への負担を減らせます。
また、大きめの防火シート(耐火シート)を敷いた上にコンロを置けば、汚れや火の粉による芝の劣化を防げます。
平らな部分で調理する
人工芝を敷いた庭に凹凸があるのならば、できる限り平らな場所にコンロを設置してください。
不安定な地面にコンロを置くと、ちょっとしたミスや風によって倒れるリスクがあります。
とくにDIYで人工芝を施工した方は注意しましょう。
人工芝の庭にバーベキュースペースをつくる
せっかく自宅の庭があるならば、BBQできる環境を整えるのもおすすめです。
BBQを想定して燃え広がりにくい芝生を選ぶ
人工芝は熱に弱いとお話しましたが、中には耐熱性にすぐれた製品もあります。
一般的な耐熱性が90~100℃ですが、最大110℃まで耐えられるタイプの人工芝もあります。
さらに燃えにくい防火認定済みの人工芝を選ぶと安心です。
しかし、耐熱性に優れた人工芝も「 燃えにくい 」というだけであり、「 燃えない 」わけではないため、安全対策はしっかり行ってください。
レンガやタイルデッキのスペースをつくる
庭や外装のデザインをするとき、あらかじめバーベキューをする場所を決めるのもおすすめです。
コンロを置く場所を考えて、レンガやタイルなど火に強い素材で施工をします。
そうすることで、人工芝の庭であっても安全にバーベキューを楽しめます。
まとめ
人工芝の庭でバーベキューをするときには、火や汚れの対策をして楽しんでください。
アウトドア派の方はバーベキューをする場所をしっかり確保して、庭づくりを楽しむのはいかがでしょうか。
日差しが気になる季節も考慮して、屋根付きテラスやパラソルとテーブルを置けるデッキをつくるのもおすすめです。