家のコンクリート外構費用の相場は?(工程別に詳しく解説)
外構とは、駐車場やテラス、フェンス、庭木、門扉など建物の外側を指します。
外構も内装と同じく建物(自宅)の敷地内のため、定期的なメンテナンスによって劣化を修繕していく必要があります。
その中でも、外構工事全体の25%を占める駐車場コンクリート工事については、別記事にて詳しく解説します。
本記事では、コンクリート外構の基本と、工程別の費用相場を中心に解説します。
今後、コンクリート外構を視野に入れている方の参考になれば幸いです。
外構工事で必要となるコンクリート費用の要素
材料費
外構工事の一環としてコンクリートを敷き詰める場合、基礎となるワイヤーメッシュや本体となるセメント、砂利などが必要となり、これらの費用が材料費として含まれます。
オプションとして、タイルや大理石などを敷き詰める場合、この費用も材料費としてプラスされます。
設計費
全体のプランニングや図面作成を、設計事務所やフリーランスの設計士に依頼するケースもあります。
その費用が設計費です。
設計費は設計士のキャリアやランクによって異なり、設計事務所ごとに平均相場が決まっているケースが多い。
工事費
工事当日の人件費や荷物の運搬費など、作業自体の費用です。
工事費は敷地の地形や面積、距離などによって変わり、作業が複数の日程で行われれば(1日あたりの工事費×作業日数)という形でプラスされていきます。
費用相場をチェックしつつ、実際の事例や実績とのバランスを見た上で、信頼できる外構業者を選びましょう。
コンクリート外構工事(費用相場)
コンクリート外構工事の費用相場は、作業エリアによって変わります。
詳しく、相場を見ていきましょう。
駐車場・アプローチ
車1台分の駐車スペース(約18㎡)の費用相場は、平均10万円です。
駐車スペースが複数あれば、その分だけ工事費用がプラスされます。
ガレージやカーポートなどをオプションとして追加する場合、費用は20万円~100万円ほどの幅です。
アプローチの費用相場は、シンプル工事であれば、平均20万円~30万円です。
アプローチは、外構工事の中でもアレンジ幅が広い領域であり、オプションや作業範囲によってトータルの工事費が変わるため、事前に確認しましょう。
アプローチ 〜 玄関と駐車場を結ぶエリア。
庭園・テラス
庭園やテラスをコンクリートで埋める場合、費用相場は1㎡あたり1万円です。
もともと庭が芝生や砂利の場合、コンクリート工事は追加費用となります。
雑草や害虫などに伴うメンテナンスが不要なため、長期的に見ればお得です。
塀・フェンス
「 新築 or リフォーム 」によって費用相場が変わりますが、費用相場は平均20万円~40万円です。
リフォーム工事の場合、据え置きの塀やフェンスをそのまま活用することができ、その場合はトータル費用が抑えられます。
コンクリート外構工事(工程別の費用相場)
※ 1㎡あたりで考えます。
- 鋤取り作業(400円~900円)
- 残土処分(1,000円~2,000円)
- 土間下砕石(3,000円~3,500円)
- 転圧(900円~1,000円)
- 生コンクリートの打設(1万3,000円~1万5,000円)
- 周囲型枠(300円~500円)
- ワイヤーメッシュ(800円~1,000円)
- カッター目地(600円~800円)
コンクリート外構工事において、1㎡あたりの費用は約15,000円〜20,000円です。
坪単価で考えると、1坪=3.3㎡ですので、約50,000円〜65,000円の範囲で費用が発生するイメージです。
鋤(すき)取り作業
コンクリート打設する前に余分な土を除去する作業で、表面を整える目的があります。
この作業なしに、コンクリート工事はできません。
重機で砂利や土を取り除く場合、費用が少し高くなります。
残土処分
鋤取り作業で取り除いた土は、正しい方法で廃棄する必要があります。
もし残土に土のみが含まれていれば、そのまま処分することができます。
しかし、埋設物や除去されたコンクリートなどが混入している場合は、産業廃棄物として処理されることになります。
産業廃棄物である残土を適切に処理しない場合、業者だけでなく、工事を依頼した発注者も罰せられる可能性があるため、注意が必要です。
土間下砕石
コンクリート打設する前に、砕石を敷き詰めることで、施工後に重量を均一に分散させる役割を果たします。
施工面積が狭いと単価が高くなります。
場合によっては、相場よりも高額な請求が発生することがあります。
転圧
地面を機械で圧縮し、地盤を強化する作業を指します。
適切な転圧作業により、土の密度が向上し、上部の荷重を効果的に支えることができます。
ランマーや振動ローラーがよく使われます。
生コンクリートの打設
転圧によって平坦になった箇所に、生コンクリートを施工します。
生コンクリートは放置すると分離が起こるため、場合によってはミキサー車(生コン車)の手配が必要な場合があります。
施工の際には、周辺の汚れを防ぐための養生も大切です。
広範囲で養生が必要な場合、追加の費用が発生することもあります。
型枠
コンクリート施工の際、周囲の型枠が必要です。
コンパネ(コンクリートパネル)を利用した型枠を設置し、その中に生コンクリートを流し込みます。
型枠が不要なケースもあり、型枠を使わない場合は費用が少なくて済むため、見積もり時のチェックポイントです。
ワイヤーメッシュ
コンクリート強度を高めるために使用されます。
コンクリート施工時に金網を導入することで、ひび割れを防止することができます。
コンクリートは圧縮には強く、引っ張りには弱いという特性があります。
金網を使用することで、引っ張りに対する耐性を補強することができます。
カッター目地
コンクリートが乾燥し、硬化する過程でひび割れが生じることがあります。
予めカッター目地を設けることで、コンクリートのひび割れや収縮を防ぐことができます。
コンクリート外構費用を抑える方法
コンクリート外構費用は、工夫によって抑えることができます。
シンプルなデザインの選択
「 せっかく工事するなら、おしゃれなデザインを取り入れたい! 」と張り切って外構業者に依頼する前に一息おきましょう。
凝ったデザインは、見た目が良い代わりに作業時間がかかります。
シンプルなデザインで統一することで、作業範囲も限定され、トータル費用を最小限に抑えることができます。
費用の削減
郵便受けや花壇の設置など、外構工事の中には簡単なDIYによって済ませられるケースもあります。
フェンスや駐車場工事は専門性が高く、安全性が問われる作業なため、素直にプロの外構業者へ依頼しましょう。
それ以外の部分をDIYで補うことで、トータル費用を大幅に抑えることが可能です。
「 プロの外構業者に依頼する部分 」
「 それ以外の部分 」
事前に2つを分けておきましょう。
まとめ
外構業者へ依頼するほとんどの方は、外構に詳しくない初心者です。
だからこそ、最低限の事前知識を身につけておくことで、いざ依頼した際に外構業者とスムーズな交渉ができるようになります。
当メディアでは、初心者にとってシンプルで分かりやすい説明を心がけています。
是非、他の記事も参考にし、理想なエクステリア空間を実現してください!