【 中級編 】インターロッキングの種類と施工方法をプロが解説
インターロッキングブロックの普及が進むにつれて、パブリックな場所から私的な空間まで、様々なところで用いられるようになりました。
私事ですが、筆者の営むお店の前の舗道もインターロッキングです。
周りを見回すと意外とインターロッキングの多いことに気づくと思います。
本記事では、インターロッキングの種類や施工方法について解説します。
インターロッキングの種類
インターロッキングブロック(以下IL)の種類は、スタンダードなもの以外で、
- 保水性ILブロック
- 透水性ILブロック
- 遮熱性透水ILブロック
- 植生性ILブロック(緑化ブロック)
- 視覚障がい者誘導用ILブロック
など、主に5種類があります(細かくは、これ以外にもあります)
以下に、それぞれのブロックの特徴について解説します。
保水性ブロック
保水性ブロックは、ヒートアイランド現象や熱中症対策として、活用されています。
雨が降ると保水し、晴れると水が蒸発することで、路面温度を低減する(アスファルトやスタンダードILよりも10℃以上)ことができます。
歩いて涼しく感じることができ、ベビーカーの高さでも2℃ほど低減化するため、赤ちゃん連れでも安心ですね。
透水性ブロック
透水性ブロックは、歩行者系舗装によく用いられ、雨や水をそのまま地下に浸透させる特性があります。
効果としては、
- 水たまり防止
- 雨降りでの滑りを抑止
- 下水、河川の氾濫を抑制
- 植生、地中生態の改善
- 地下水の滋養
などが挙げられます。
遮熱性透水ブロック
遮熱性透水ブロックは、太陽の熱と赤外線を反射し、表面温度を最大15℃も低下させるので、保水性ブロックと同様、ヒートアイランド現象の対策として有効です。
歩行者、自動車、車椅子などが通行する歩道や、公園、広場だけでなく、車が通過する建築物アプローチにも使用することができます。
植生性ブロック
植生性ブロックは、緑化ブロックとも呼ばれ、各自治体などの「 緑化制度 」に対応した駐車場舗装ブロックです。
コンクリートブロックに空けた穴や、空隙に土壌を充填し、そこに芝生やタマリュウ(玉竜)などの植物を植えることで緑化をします。
効果としては、
- 潤いや癒しの空間を生成
- 緑化効果の向上
- 植生、地中生態の改善
- 地下水の滋養
- ヒートアイランド現象の抑制
などが挙げられます。
視覚障がい者用誘導ブロック
視覚障がい者用誘導ブロックは、目が見えない人の歩行を誘導し、安全性を高めるブロックです。
綿状の突起で移動の方向を示すブロックと、格子状の突起で注意や警告を表す点状ブロックの二種類があり、一般的に、点字ブロックとも呼ばれています。
イエローカラーの点字ブロックといえば、駅ホームや信号機の手前に設置されているので、馴染みがありますよね。
インターロッキングの施工方法
インターロッキング施工は、事前に以下の項目をチェックします。
- 路盤の確認(高さ、支持力など)
- 水勾配の確認
- 付帯設備の確認(マンホール、縁石など)
- 敷砂、目地砂の確認
インターロッキングの施工手順は、以下です。
これらの工程は、下地処理が難しかったり、ブロックを一つひとつ手作業で並べる作業が手まであったりと、DIYをするには、難易度が高めです。
以下は注意ポイントです。
1)地盤や砂利面をしっかり転圧して、下地作りをすること
2)透水性ブロックを使用しても傾斜をつけること
3)インターロッキングの端を縁石などで固定すること
DIYで達成感を得ることも良いですが、施工が広範囲に至る場合は、外構業者に依頼することをオススメします。
まとめ
本記事では、インターロッキングブロックの種類と特徴、施工方法を紹介しました。
自宅のエクステリアや駐車場などにILを活用することで、華やかな空間を演出できることに違いありません。
詳細や気になる点は、是非ともプロの外構業者に質問、相談してみてくださいね。