インターロッキングの特徴&他ブロックとの違いをプロが解説
前回の記事では、インターロッキングブロックの種類について解説しました。
インターロッキングは、舗装や見た目は似ていますが、資材が異なるブロック(レンガ、タイル、石畳)もあります。
本記事では、その違いと、インターロッキングの特徴について解説します。
インターロッキングの特徴
インターロッキングとは、イメージとして「 カラフルなタイル状のブロックが、レンガのように敷かれた舗道 」が連想されると思います。
インターロッキング(interlocking)は、英語で「 噛み合わせる 」という意味でしたね。
鍵(lock)のように、あるいはラグビー選手たちのスクラムのように、ガッチリと組み合わさったイメージです。
割れたり、崩れたりせず、丈夫で頑丈で、耐久性が高いのが、大きな魅力と言えるでしょう。
インターロッキングそのもの(資材)の名前は「 インターロッキングブロック 」と呼ばれ、暑さが6~10センチほどのコンクリートで作られています。
インターロッキングの大きな特徴は、主に
- 工業製品であること(レンガよりもコスパが良い)
- コンクリート製であること(レンガよりも安価)
- レンガ調であること(人工的な舗装と相性が良い)
の3つです。
私たちが普段、何気なく歩くインターロッキングの舗道も、タイルのようだったり、レンガのようだったり、石畳のようだったりします。
タイル、レンガ、石畳、とのそれぞれのブロックの違いを比べてみましょう。
タイルとの違い
タイルとは、粘土などの、板状の焼き物を敷き詰める手法を指します。
インターロッキングと見た目はよく似ていますが、タイルは建物や床を覆う外構材料の一つで、暑さが1~2センチ前後です。
人工的で、凸凹がなくフラットなため、サイズの統一感を出したり、大きさや色を自由にアレンジしやすいというメリットがあります。
アーティスティックでモダンな雰囲気を出したい場合には、タイルが向いていますね。
手入れや掃除がしやすいのもメリットの一つです。
表面がツルツルしていて、車椅子やベビーカーなどの車輪も通りやすい反面、車などの重量には耐えられず、ひび割れなどが起こることがあるので、駐車場などには不向きです。
レンガとの違い
レンガの主な材料は粘土で、砂や石灰を混ぜて型に入れた後、乾燥させた後に焼いて作ります。
耐熱性、耐寒性に優れていて、色あせることがないというメリットがあります。
幕末から明治にかけた文明開化により、日本ではレンガ建築が花開きました。
国内のレンガ建築だと、明治の建築家 – 辰野金吾による東京駅が有名ですね。
ただし耐震性や耐圧性にはさほど強くないため、地震の多い日本において、レンガ外構は広く普及しませんでした。
一方で、インターロッキングはコンクリートで出来ているため、凡庸性と、価格の面ではレンガに勝ります。
インターロッキングとレンガ外構は、すぐに見分けるのが難しいくらい似ています。
そのため、レンガ風のインターロッキングが、玄関アプローチの外構などにも、よく使われているのです。
石畳(いしだたみ)との違い
石畳とは、庭やアプローチ、舗道などに石を敷き詰めて、ブロック状に並べて、畳の目のようにする手法を指します。
石畳の歴史は古く、紀元前のローマ帝国が侵攻を進めると、そこからローマへ向かうローマ街道(アッピア街道)が整備されました。
そこに使われていたのが、石畳でもあります。
そのローマ文化の名残が、後のフランスやドイツなど、様々なヨーロッパの国の文化として継承されていったのです。
筆者が新婚旅行でフランスに行った際、印象に残っているのは、パリ市街のほとんどが石畳だったことです。
基本的には、天然石で出来ているので、自然由来の凸凹や、ナチュラルな雰囲気を楽しみたい方に向いています。
ヨーロッパとは違い、日本では、植栽や小物との調和を演出するのに使われることが多いですね。
灰色や黒の石だと汚れも目立ちにくく、保湿性や吸水性に優れた石を選ぶことで、水はけの良い場所を作ることも可能です。
素材選びに迷ったら?
さて、インターロッキング、タイル、レンガ、石畳について紹介してきました。
玄関アプローチや、駐車場、外構エクステリアの素材選びに迷ったら、どうすれば良いでしょうか?
素材選びのポイントは、
- デザイン性で決める
- 使い勝手や機能性で決める
- プロの外構業者に相談する
の3つです。
タイルやインターロッキングは、自由にデザインしやすく求めやすいという利点があり、レンガや石畳は素材に自然な味わいがあります。
車の出入りが多い場所は、耐久性の優れたインターロッキングを使用したり、掃除のしやすさならタイル、水はけの良さなら石畳、など場所やシーンによって使い分けるのも良いですね。
まとめ
本記事では、インターロッキングの特徴と、ほかの素材(タイル、レンガ、石畳)との違いについて解説しました。
どれも素材を並べて、庭やアプローチを演出する点で共通しています。
長く使うものだからこそ、それぞれの特徴を把握しておきたいですね。