天然芝の手入れ方法を時期ごとにプロが解説
天然芝は、もともと自生している植物であることから、手入れが不要だと思っている方が一定数います。
しかし、季節や気候などの状況に応じて、天然芝の手入れ(水やり、芝刈り、肥料など)は必要です。
手入れを怠ると、見た目の美しさを失うだけでなく、雑草や虫の繁殖を招いてしまいます。
本記事では、入門編として、天然芝の手入れ方法を解説します。
天然芝の手入れ(必須)
肥料
芝の成長が著しい3月〜11月頃までは肥料が必須。
肥料は芝の成長を促します。
芝の成長は、肥料の有無によって大きく異なり、肥料を与えた場合には、見た目も美しくなります。
ただし、芝が休眠している冬場は、基本的に肥料を与える必要はありません。(休眠中の芝は養分のほとんどを吸収しないため)
目土(めつち)
目土(めつち)とは、芝に土をかける手入れ方法。
目土を行うことで、芝の成長を促進、芝の土壌の凹凸を修正します。
また、「サッチ」と呼ばれる枯れた芝の層を分解する役割もあるため、芝全体の通気性向上に繋がります。
サッチ〜芝生の枯れた葉や根、冬枯れした葉が堆積したもの。
天然芝の手入れ(時期ごとに解説)
天然芝検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
春(3月-4月-5月)
春は、冬に枯れていた芝生が成長し始める時期。
芝生の成長に応じて、芝刈りを行う必要があります。
また、冬よりも気温が上がり乾燥が進むため、水やり、肥料を与える必要があります。
水やりの目安は、2〜3日に1回程度です。
春に行った芝生の手入れによって、夏の芝生の状況が決まるため、適切な手入れが大切です。
夏(6月-7月-8月)
夏は、芝生の成長が最も活発な時期。
芝生が15mmほどの長さになるよう、芝刈りを行う必要があります。
6月は雨が多く、それほど水やりは必要はありませんが、7月以降は気温の高い晴れの日が続くため、毎朝水やりを行うようにしましょう。
秋(9月-10月-11月)
秋ごろから、芝生の成長は緩やかになります。
芝刈りの頻度が減るため、この時期から芝生の手入れが楽になります。
ただし、9月など残暑が続いている場合は、芝生の水不足に要注意。
冬(12月-1月-2月)
冬になると、芝生の成長はほとんど止まってしまいます。
芝生は休眠しているため、水やり、芝刈り等の手入れは必要ありませんが、雑草が繁殖した場合には、こまめに取り除く必要があります。
春が訪れた際は、芝生が順調に成長できるよう、エアレーションをしましょう。
エアレーション〜芝生の土壌に穴をあけること。 芝の通気性をよくする役割がある。
天然芝の種類とその特徴
野芝
野芝とは、日本に自生している植物です。
耐久性に優れており、水やりの頻度を抑えられるなど、管理しやすいことが特徴的です、
また、日本の気候に合っているため、気候などが原因で突然枯れてしまう心配もありません。
種からの栽培も可能であるため、比較的低コストで済みます。
洋芝
洋芝とは、欧州などに自生している芝生。
本来、日本には生息していなかった芝生であるため、野芝よりも手入れが難しく、気候などが原因で枯れてしまう場合もあります。
ただし、野芝よりも見た目がきれいであるため、ゴルフ場や野球場などで利用されています。
農薬や除草剤の散布が必須になるため、家庭で育てるには少しハードルが高いと言えます。